*** CONTENTS *** 01.March Onward 02.Making Every Effort 03.Try My Best


*** 遠征旅行記執筆にあたり ***
 1997年03月の秋田新幹線開業から長きに渡って活躍を続け、東京〜秋田間の主力輸送を担って来たE3系『こまち』。スピード感あふれる先頭形状と『颯爽 −自然風景と未来の調和−』をテーマに考えられた斬新なエクステリアデザインは、秋田新幹線の象徴として今なお多くの人々に愛され続けています。特に、量産先行車のR1編成は量産車とは全く違う印象の顔つきのため、その風貌に魅了された方も多かったのではないでしょうか。けれども、登場から15年の歳月が経ち、E3系にも世代交代の波が遂に訪れてしまいます。2013年03月から、後継ぎとして開発されたE6系が営業運転を開始。同時に、E3系は自らの役目をE6系へと引き継ぎ、引退の路を歩み始めました。JR東日本が発表した計画によると、「2014年春には全ての定期『こまち』をE6系に統一する」とのことなので、E3系の勇姿が日常的に見られる期間もあと僅かしかありません。
 一方で、E3系の使命を引き継ぐE6系は、洗練された先頭形状を有しているだけでなく、『茜色』と『飛雲ホワイト』を基調に『アローシルバー』の帯を身に纏った非常に奇抜なエクステリアデザインが話題を呼び、量産先行車の登場当初から人気を博しています。その奇抜な外観は、先に登場したE5系以上の印象な気がしますね。当に新幹線の新時代を担うに相応しい新幹線車両だと言っても過言ではありません。2013年09月中旬現在では、Z2編成〜Z15編成の14本態勢で、目一杯活躍出来る日を夢見ながら代わる代わる運用に就く日々を過ごしています。
 そこで、2013年07月の東北遠征の興奮がまだ冷めやらぬ2013年08月中旬。今度は08月12日から3泊4日の旅程で再び東北地方へと出陣し、新幹線区間及び在来線区間(田沢湖線・奥羽本線)における両者の勇姿を可能な限り記録して来ました。車利用で出掛けて来たこともあり、量自体はそれ程長くないですが、密度は十二分に濃い遠征旅行記だと考えています。是非とも最後までご覧下さいね〜。

 では、まず最初は2013年08月12日及び13日分の撮影紀行である『進撃編』からです。 

12-1.二度の行先変更の末に
 出発は12日の早朝でした。長野道〜上信越道経由で午前中に関東地方を抜け、南東北の代表都市のひとつでもある郡山へ向かいます。当初は日本海側を北上し中日二日間を奥羽本線・田沢湖線界隈で過ごす予定にしていたのですが、08月09日に秋田県を襲った集中豪雨により、状況は一変。田沢湖線赤渕〜田沢湖間にて線路上の土砂が流出するなどし、盛岡〜秋田間が08月09日午後から終日運休になってしまったのです。これにはとにかく驚きましたよ。出発前日まで運転再開を待ち望むも、結局は再び不具合箇所が見つかり、運転再開は延期。そのため、出発前日に行き先をやむなく郡山〜古川界隈に変更せざるを得ませんでした。
 そんなこんなでバタバタしながら自宅を出発したのですが、道中でJR東日本の公式サイトを確認してみたところ、何と『12日早朝より盛岡〜秋田間の運転を再開する』という記述を発見(驚)。よくよく調べてみると前夜に既に発表済みの情報だったのですが、準備に追われていて全く気付かずでした。となれば、やはり秋田界隈に向かわない訳には行きません。ただ、豪雨の直後だったこともあり、旅の前半は前日に決めた通り郡山〜古川界隈にて活動することに決定。秋田界隈には後半二日で赴くことしました。出発直後まで行き先が二転三転した遠征は、今回が初めてなような気がしますね。かくして、二度の行き先変更の末に漸く大まかな旅程が確定。安堵感と共に、郡山まで車を走らせたのでした。
12-2.岩代夏の陣
 東北道須賀川ICを通過したのは13時頃。途中宿泊先のホテルに立ち寄って荷物を預け、14時頃に郡山駅のホームへ上がりました。最初の標的は多客期間に多く走る単独運用の『つばさ』です。定期運用でも郡山に停車する単独の『つばさ』は存在していますが、通過となると臨時運用のみ。それを狙いたくて、初日の活動場所を郡山にしたと言っても過言ではないですね。ホーム中腹に陣を構えて慌ただしく準備をしていると、下りホームに列車通過の案内放送が入電。その後程無くして、L52編成が勢い良く構内に飛び込んで来ました。
 ← 9083B
 期待通りの迫力に思わず震えた瞬間でした。郡山は線路が僅かにカーブしているので、超望遠で狙うと動きのあるカットになります。加えて、やって来たE3系が1000番台のL52編成だったことから、嬉しさも二割増しでした。1000番台のL51編成及びL52編成は既に登場から10年以上が経過しており、そろそろ行く末が気になり始める頃ですからね。郡山の本線を単独で駆け抜ける姿もあと何回捕えることが出来るのやら…。ただ、実はこの一枚、原画では少々左が空き過ぎ&若干後ピンなんですよね(涙)。緊張した上に一発目の獲物だったので、悔しい想いをする羽目になってしまいました。本遠征中にはリベンジが叶わなかったことから、今後何とか機会を見つけて撮影に赴き、満足度の高い一枚を手中に収めたいものです。
 9083Bを仕留め終えると、あとはやって来る列車達をまったりと撮影していたかな。多客輸送期間だけあって、今や珍しくなってしまったE2系の速達『やまびこ』の勇姿も捕えることに成功。こちらは広角で狙ったこともあり、なかなか緊張しましたね。


 ↑ 4379B


 ↑ 9708B & 9086B


 ↑ 3037B
 上り方向にカメラを向けてみると、15時を少し過ぎた頃に山形からの臨時『つばさ』こと9086Bが上1番線へ入線。普段単独運用のE3系を見かけることが少ない故に、ホームの後ろ寄り部にちょこんと停まる姿には違和感を覚えましたね。L63編成が入線し終えると、今度はU21+Z11編成の臨時回送列車が遠くから迫って来ます。上本線は既にホームの影だらけだったので、今回は屋根の影にU21編成が差し掛かる手前で両者の共演を記録してみました。多客輸送期にはこういった普段は見られない形の共演も数多くあるので、撮っていて飽きることがありません。また、12日には9083Bの他にも単独『つばさ』が何本か走行していたので、L52編成の時とはまた違った構図でその勇姿を狙うことも出来ました。
 ← 9087B
 こちらは夕暮れ時の9087B。念入りに準備した甲斐あって、無事満足いく成果を収めることに成功しました。惜しくも1000番台の車両ではなかったものの、迫力ある出来栄えに仕上がったので嬉しく思っています。次の機会がもしあれば、その時こそL51編成〜L53編成のどれかを同じ角度から迎え撃ちたいものですね。また、9087Bとの一戦の前にはZ11+U16編成の併合列車も登場。超望遠ではあったものの、気を抜くことなくその勇姿を狙いました。
 ← 5083B
 S12編成でなかったこともあり、然程緊張も無く何とか撮影に成功。これで一安心です。茜色と翠色の彩り豊かな配色が印象的な一枚になりました。S12+S11編成のコラボはもう実現しませんが、もう一度くらいはS12編成単独の勇姿も同じ構図で迎え撃ちたいものですね。
 5083Bを狙い終えたら、すぐに構図を上り側に変更。急いで臨戦態勢を整えるや否や上りホームに列車通過の案内放送が入電し、次なる標的が姿を現しました。狙うはJ+R編成の臨時回送列車です。ついこの間まで当たり前のように見られていた組み合わせですが、この一年であっという間に貴重な存在となってしまいました。時が経つのは早いものです。
9710B →   
 標識が編成最後尾に掛かってしまってはいるものの、ピントや明るさは無事満足圏内の仕上がりに。何とか合格と言ったところでしょうか。5083B通過から9710B登場まで三分と無かったことを踏まえると、十分奮闘した方なのかなと思います。この組み合わせもE3系が引退する前に悔いの無いように記録しておく必要がありそうですね。
 さて、そんなこんなで撮影を続けていると、陽もだいぶ西に傾きて来ました。手元の時計を確認すると時刻は16時半。あと少ししたら5085Bがやって来ます。R+U編成の16両ということで、後ろを広めに開けて決戦の時を待ちました。しかし…。
 ← 5085B
 標的のR+U編成は通過予定時刻になっても現れず、代わりにU15編成が単独で通過。不思議に思って撮った写真を確認してみると、客窓のカーテンが所々降りていたので、営業列車であることは間違いありませんでした。となれば、時間的にはこのU15編成が5085Bと考えても良さそうです。ん??併合相手のE3系は??…そんな疑問が頭を過ります。でも、その疑問は程無くして解消しました。
というのも、12日は田沢湖線内の仮復旧した区間において徐行していたため、上下とも列車に若干の遅れが生じていたんですよね。それを踏まえ、一つの予測を試みる私。数々の情報から、前列車において併合相手のR編成が大幅に遅れたことで、双方共に単独で上京した可能性が高いと考えたのです。その上で、急いで『こまち85号』の運行情報を調べたところ…。何と予想は見事に的中し、『こまち85号』は定刻よりも25分程遅れて本線をかっ飛んで来ていたのです。これには思わず胸が高鳴りました。1000番台の単独運用に続き、0番台の単独での勇姿も狙えるのですからね。そうと分かれば早速構図を6両編成狙いに変更し、態勢を立て直します。緊張の中、待つこと15分少々。時刻は間もなく17時になろうかという頃合いに、一足先を走る併合相手のU15編成を追って、R26編成が勢い良く構内へと突入して来ました。
 ← 5085B
 奮戦の結果、無事迎撃に成功。いやいや、とにかく緊張しましたね。それでも、何とか失敗することなく成果を収められたので嬉しく思っています。『つばさ』の単独運用は多客輸送期になれば見られますが、仙台以南における『こまち』の単独運用はこういったイレギュラーな場合や臨時回送等でしか見ることが出来ません。そういった意味でも、幹線区間を単独で駆け抜けるR編成がとりわけ格好良く見えた瞬間でもありました。


 ↑ 9091B


 ↑ 3041B


 ↑ 9924B
 R26編成の勇姿に満足した後は日没ギリギリまで撮影を続行。陽の光が綺麗に車体に当たったのは後続の3041Bまでではありましたが、18時過ぎにも『つばさ』の単独運用が設定されていたので、そこまで何とか粘っていました。日没直前ということで、なかなかの苦戦を強いられはしましたが、それでも無事記録出来て良かったです。これにて初日の活動は終了。駅を出ると宿泊先のホテルへと戻り、翌日の戦いに備えたのでした。
13-1.再撃、単独R
 ここからは二日目の08月13日の撮影紀行です。13日は日の出と共に起床し、車を宮城県は大崎市内へと走らせました。ただ、当初は仙台〜古川界隈の沿線に出向く予定ではあったのですが、諸々の事情で予定を変更。そのため、当初の計画よりも少し遅れての活動開始となりました。
 古川駅に09時過ぎに着くと、多客輸送期限定の単独『こまち』を狙うべく、早速上りホームへ足を伸ばします。13日も上り列車を中心に10分〜20分程度の遅れが発生していたので、まずは手始めに上京する3024Bを迎え撃ちました。その後本番の5103Bがやってきたのですが…。肝心な時に切り遅れてしまい敢え無く撃沈(汗)。折角E6系が単独でやって来たのに、惜しいことをしましたよ。でも、その後続の4103Bと5Bの共演は無事に成功。しっかりと陽の光が当たってくれれば言うこと無しだったのですが、まぁそこは妥協することにしましょう。


 ↑ 3024B


 ↑ 5B & 4103B
 これまでに東海道・山陽新幹線内で追い抜きの瞬間を何度か捕えたことはありますが、E系シリーズでは初めてだったので、何とも新鮮な感じがしました。仙台以北では特に列車本数が少ないため、定期列車同士でこういった共演が見られるとなれば、また狙いに行かねばなりませんね。
 4103Bと5Bの共演を撮り終えると、ここでの目標も達成…かと思いきや、実はまだ大きな一戦が残っていました。それこそが、小節の題名にもある単独R編成との決戦です。今回の一戦は営業列車ではなく、盛幹所から仙総所への臨時の回送列車でした。11時を少し過ぎた頃、上りホームに列車通過の案内放送が入電すると、いよいよ決戦の時がやって来ます。
 ← 5910B
 余裕を持って準備した甲斐あって、無事満足いくカットに仕上げることが出来ました。本線を勇走するR19編成、格好良いですよね。思わぬ収穫に嬉しさもひとしおです。5910Bとの一戦を無事終えると、駅での撮影も併せて終了。昼を挟み、午後はいよいよ沿線へと出向きました。
13-2.大衡夏の陣
 昼食後は以前にも来たことのある古川〜仙台間の撮影地へ。この場所では58Bまで上り列車に狙いを絞って撮影していました。ただ、陽が陰ったタイミングで列車がやって来てしまったこともあったため、それには悔しい想いをしましたね。それでも、E2系とE5系一枚ずつは合格圏内の出来栄えに仕上がったのでほっと一安心です。機会があれば、ここでもE3系やE6系の単独走行を狙いたいなぁと感じたひとときでした。


 ↑ 56B


 ↑ 58B
 58Bを狙い終えると、次は大松沢のお立ち台へ。天気がだいぶイマイチな状態ではありましたが、稀に陽の光も射していたので、希望を捨てずにやって来る列車達を狙います。13日は臨運用を繋ぐための臨時の回送列車も沢山走っていたため、いつもよりは充実していたように思いますね。これで終始晴れてくれていたら最高だったのですが…(汗)。


 ↑ 60B


 ↑ 9714B


 ↑ 3036B
 さて、そんなこんなで撮影を続けていると、16時前に一本の回送列車が通過。曇っていたので緊張することも無かったのですが、撮った写真を見てちょっと違和感を感じました。そして、すぐに違和感の正体に気付く私。そう、何気なく撮ったこのU編成、実は量産先行車のU1編成だったのです。
 ← 5920B
 違和感の正体は乗務員扉横の側引戸でした。量産先行車のU1編成はプラグドアですが、量産車のU2編成以降は通常の引戸に変更されているんですよね。S11編成時代はその勇姿を追い求めて何度も狙っていましたが、U1編成としては初めての対面だったことから、思わぬ収穫に嬉しさを感じたひと時でもありました。


 ↑ 62B


 ↑ 3012B
 U1編成との思わぬ一戦に嬉しさを覚えていると、気付けば上空の雲も少しずつ薄くなっており、16時過ぎには再び薄日が射す程度まで天候が回復。その中をJ74編成やU12編成が颯爽と駆け抜けて行きます。それまではどん曇りでかなり暗かったこともあり、やる気も半減していたのですが、この二戦だけは貴重な陽射しの後押しもあって気合いも復活しました。その甲斐あって、両者とも無事捕獲に成功。撤収前に何とか陽の光を浴びて本線を疾走する融資が狙えたことから、粘って良かったと思えた瞬間でしたね。こうして3012Bの勇姿を無事仕留め終えると、13日の活動もこれにて終了。あとは東北道を北上し、予約してあった大仙市内の宿へと向かいました。




 
前半戦の活動記はここまでです。12、13日共にE3系の単独走行を捕えられたのは意外でした。悔しい想いもしましたが、総じて考えてみれば充実した二日間だったのかなと思います。さて、翌14日と15日はいよいよ秋田県内の奥羽本線及び田沢湖線にてE3系とE6系の勇姿を存分に追い掛けます。特に14日は今まで赴いたことの無い場所にも沢山出向いたので、とても充実した一日を過ごせました。その様子を綴った活動記が次の『奔走編』ですので、是非とも続いて御覧下さいね。
*** 進撃編 終 ***



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