*** 第7章〜第11章執筆にあたり ***
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2010年04月21日〜22日に掛けてのE5系S11編成撮影紀行が先の第5章〜第6章でした。04月下旬からは乗務員訓練を兼ねた耐久試験も始まり、仙台以南にも頻繁に顔を出すようになったS11編成。2011年03月の営業運転開始に向けた走行試験もいよいよ佳境と言った感じでしょうか。そんな中、06月17日には12月04日に開業する八戸〜新青森間への入線確認試験も実施。七戸十和田、新青森両駅での見学会も相俟って、その日は沢山の方々が沿線各地へと出撃されたことでしょう。
また、07月06日夜から翌日に掛けてはE6系の量産先行試作車S12編成が公式試運転のため夜更けの仙台〜田沢湖間を疾走。こちらも様々なメディアで取り上げられ話題を呼びました。『茜色』と『飛雲ホワイト』を基調とし、『アローシルバー』の帯を身に纏って東北路を吹き抜ける紅玉の風。
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その奇抜なエクステリアデザインはE5系以上に印象強いような気がしますね。尚、S12編成は落成から08月末に掛けて夜間帯の仙台〜盛岡間及び仙台〜北上間で基本性能試験を実施し、09月01日からは仙台〜北上間での日中走行試験も始まっています。
そこで、耐久試験で走り込みを続けるS11編成と、2013年春の営業運転開始に向け走行試験を始めたばかりのS12編成の勇姿を少しでも捕えることが出来れば…と思い、私も2010年08月下旬から09月中旬に掛けて2009年同様二度に渡る東北地方への遠征を計画。第一回目は08月29日〜09月02日、第二回目は09月14日〜16日にそれぞれ出撃するに至りました。かなり密度の濃い日々だったので、二度の遠征を合わせると遠征旅行記は第7章から第11章までの五部構成にも及びます。それだけ内容も充実したものに仕上がりましたので、是非ともご覧下さいね。
では、まず最初は08月30日分の撮影紀行に当たる第7章『逢会編』から。
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08/30
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仙台総車
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S12
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9840B - 9841B - 9842Bヨ - 9843B - 9844B - 9845B
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************************** 電車運用 終 ************************
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30-1.都の朝
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30日は毎度の如く9390Mを利用して上京し、06時頃には東北・上越新幹線ホーム(21番線)へ。早速活動開始です。まずは高崎への定期回送列車763Cの送込回送である724Cを捕獲。さらに、その後続で入線して来たN13編成とK21編成も迎え撃ちます。
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↑ 724C
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↑ 830E
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↑ 726C
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21番線上野寄は渡り線を渡って来る新幹線達を迫力ある構図で迎え撃つことが出来る恰好の撮影場所ですね。そして、726Cの入線を撮影し終えたところで東京での活動は終了。いよいよ東北地方への長旅が始まります。というのも、2010年晩夏第一回目の遠征では東京から仙台まで青春18切符で移動することにしていたんですよ。初日はS11編成の走行試験を仙台以南で撮影しながらゆっくりと北を目指す計画でした。
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30-2.北国からの遣いを出迎える
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上野から宇都宮線で那須塩原へ向かう途中、古河へと立ち寄った私。目的は8010列車と2列車です。普段はついつい新幹線ばかりに目が行ってしまって等閑にしがちなのですが、いつかは撮ってみたいという想いもあったことから、この機会に立ち寄ってみることにしました。
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↑ 8010列車
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↑ 2列車
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08時10分過ぎに8010列車が、そして遅れること30分。09時過ぎには2列車がそれぞれ通過。天気こそ晴れが味方してくれはしませんでしたが、それでも両者とも満足のいく出来に仕上がったと思いますね。やはり寝台特急は長大編成列車故に望遠で狙うと迫力がありますね。機会があれば次は北海道とかでも撮影してみたいなぁと感じたひと時でもありました。
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30-3.翠風注意報無念の解除
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2列車を撮影後は再び北を目指して宇都宮線に乗車。向かった先は那須塩原です。ホームへ上がったのは11時頃だったかな。大宮へと向かうS11編成を超望遠で迎え撃つべく、下り側に陣を構えて、通過列車に狙いを定めました。
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112B →
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仙台以北でS11編成の追い掛けをしているとE2系とE3系ばかりなので、E4系が本線を通過する写真は在庫が少ないような気がします。仙台以南にあまり展開していない証拠ですね(汗)。南福島の撮影地等々、また機会を見つけて赴かなければなぁ。
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←↑ 3010B ↑ 110B ↑→ 3012B
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陽炎が出ていてピントを合わせるのに結構苦労しましたが、何とか準備完了。気合いを入れて3010Bと50Bを迎え撃ちます。けれども、50Bが通過していよいよ次が本番の9884Bだという時に、駅にて知り合った方からまさかの事実を知ってしまいました。それは30日のS11編成の走行試験が車両故障のために運休になったという第一報(汗)。これには悔しさが滲みましたね(溜息)。でも、試験列車故に突発的な運休が発生するのは仕方のないことです。そこで、すぐに気持ちを切り替えて予定を変更することに。
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← 50B
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当初は那須塩原で9884Bを、新白河で9885Bを…という感じでS11編成を狙いつつ北上する気でいたのですが、運休手配が取られた以上は待っていても来ることはありません。そこで、那須塩原から直接仙台へ向かうことにしました。途中で南福島の撮影地へ寄ろうかどうか悩んだものの、現地付近を通った際には光線状態が既に斜光気味だったため今回はパス。次回こそはこの場所へ順光の時間帯に展開したいものです。
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30-4.紅玉の風に誘われて
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仙台には17時過ぎに到着。ホテルへチェックインして暫しの休息を取った後、今度はS12編成を迎え撃つべく再び駅へと赴きます。30日の同編成は翌日に掛けての深夜時間帯に仙台〜北上間での走行試験が予定されていました。時刻は22時半過ぎ。幸いにもS12編成は下本線入線とのことです。これには本当に助かりました。走行試験を見られるとは言っても、もし下1番線や上1番線へと入線されてしまったら、足回りが写らない写真しか撮れませんからね…(汗)。
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3098B →
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改札を抜けると上りホームへと向かい、早速下本線に入線して来た3098Bを撮影。折り返し仙総所へと帰って行くまでに構図を調整し、撮影準備を完了させます。
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あとは緊張の面持ちでその時を待つのみ。程無くして下本線側に回送列車入線の旨を知らせる案内放送が入電すると、いよいよS12編成との対面の時を迎えました。
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9840B →
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入線後まず最初に押さえたのはやはり何と言っても編成写真。折角足回りまで障害物無く見える番線に入線してくれたのですから、これを撮らねば話が始まりません。それにしても、やはりこのカラーリングは印象強いですね。停車したS12編成を見た感想はとにかく『カッコ良すぎ』の一言。…それに尽きますよ。他の新幹線とは違う異色なオーラが漂っている感じがしました。
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東京方のライトが尾灯に変わると次は形式写真を撮りつつ徐々に新青森方へ。編成を一通り見た感じでは、S11編成の時のような条件変更試験は行われていないように見えました。9840Bの入線から折り返し9841Bの発車までは12分程あったので、比較的余裕を持って形式写真も撮れたかな。17号車まで形式写真を撮り終えると、あとは発車時間まで新青森方から編成写真を撮影してお見送りです。
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← 9841B
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新青森方からも編成の全景を無事押さえることに成功。いやいや、これで一安心ですね。こうして折り返しの12分間はあっという間に終了し、S12編成は23時過ぎに北上目指して仙台を出発。それを見届けると私もホテルへと戻り、翌日の撮影計画を整理しながら再び同編成が仙台へと戻って来るのを待ちました。
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30-5.夜中の紅風
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時は25時半、夜も更け静まり返った仙台市内に再び紅玉の風が吹き込みます。S11編成の時もこの時間帯の流し撮りは惨敗だったので、きっと今回も成功しないだろうなぁなんて半ば諦めながら流し撮りに挑戦したのですが…。
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9842B →
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何と驚くことに偶然撮れてしまったんです(驚)。これにはびっくりしました。ISO感度をかなり上げたのでノイズが多いのは致し方ないのですが、それでもこれだけ写ってくれていれば自分としては十分合格かなって思います。いやいや、駄目元とは言え遅くまで起きて撮影した甲斐がありました。
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こうして9842Bを見送るとやっと30日の活動も終了。…と言っても、日付は既に31日へ変わっていましたけどね。夜更けの勝負を終えた私は急いで就寝準備をして、早朝の返しまで暫しの間は束の間の仮眠タイム。そして、31日は早朝よりS12編成を迎え撃ち、その足でS11編成の耐久試験を狙うべく始発列車へ乗車…とこれまた充実した忙しい1日でした。そんな続きとなる第8章『尽力編』も引き続き濃い内容になっていますので、続いてどうぞ〜。
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