続いては、08月31日分の撮影紀行に当たる第8章『尽力編』。31日は深夜帯走行試験から帰還するS12編成を狙った後、早朝よりS11編成の走行試験を追い掛けていました。 |
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31-1.朝陽と共に | |
25時半頃に真夜中の走行試験を捕えてから2時間程仮眠を取り、31日は04時半過ぎから再び活動を開始。狙うは北上より上って来るS12編成です。05時05分の日の出に向け、少しずつ明るさが増す仙台市上空。これならば何とか明かりのある下で撮れる…そう思いながら遠くにS12編成のHID灯が光り輝くのを待ちました。 が、しかし…。刻一刻と変わる明るさに対してカメラのTv設定を何度も確認したまでは良かったのですが、肝心の本番は流し撮りをミスって沈没というまさかの展開に(泣)。実は、寝ぼけていたのか手ぶれ補正モードを流し撮り用の設定ではなく通常の設定にしてしまっていたんですよね(汗)。そのため、カメラを列車に合わせて振ったのにも関わらず周りの景色はぶれず列車が流れているという何とも哀しい没写真を量産してしまった訳です(溜息)。う〜ん…、これにはがっくりしましたよ(涙)。次回からはしっかりと気をつけないとなぁ(汗)。なので、ここにはおまけで録った動画のみ載せておきますね。 |
↑ 9844B 古川〜仙台間通過 |
でもまぁ失敗してしまったものは悔やんでも仕方ありません。幸いにもまだ折り返し仙総所へと帰還する便が残っていたので、今度こそ細心の注意を払ってそれを迎え撃つべく準備を進めます。辺りもかなり明るくなっており、撮影条件も良好な感じでした。今こそ再び決戦の時!! |
↑ 9845B 仙台〜古川間通過 |
結果はご覧の通り。今度は無事S12編成を迎え撃つことに成功です。これで安心ですね。早起きが無駄にならず救われました。 |
31-2.3095B(J73編成): 仙台06時37分発→古川06時51分着 | さてさて、S12編成を早朝に迎え撃った後は早めに出発準備をして06時過ぎにはホテルを出発。次なる獲物はこちらも同じく早朝から動き出すS11編成です。大宮に行く前に北上と八戸を往復するとのことだったので、まずは3095Bへ乗車し隣の古川を目指します。途中仙総所の横を通過した際には、着発線より出庫するS11編成の姿も見ることが出来ました。 |
31日の3095Bは2010年05月に登場したばかりのJ73編成です。乗車時間こそ僅かでしたが、車内ではフルカラーLEDの案内表示等を記録しつつ過ごしていたかな。というのも、八戸〜新青森間が12月04日に開業するのに対して、J70編成以降のE2系最終増備車が営業運用に投入されたのは2010年06月15日以降。つまり、フルカラーLED仕様の編成で八戸行きの案内表示を見ることが出来る期間というのは実は半年無かったりするんですよね。些細な箇所ですが、そういう記録も案外貴重なのではないかと思えた十数分でした。 |
31-3.Interception : S11 - 9881B |
3095Bを古川で下車すると急いで迎撃準備を開始。3095Bと9881Bの時間差が20分程度しかなかったのと練習無しの一発本番だったのが相俟って、構図は望遠だったのですが結構緊張したなぁ。 |
9881B → |
結果は何とか無事成功。北上するS11編成を迫力ある構図で捕えることが出来たので嬉しく思っています。スタートは幸先良さげな感じですね。そして、9881Bを撮影後は8分続行でやって来る97Bへと乗り込んで今度は休む暇も無く一ノ関へ。 |
↑ 9881B 古川通過 |
↑ 9882B 一ノ関通過 |
けれども、一ノ関に到着後気合いを入れて狙い撃った9882Bは架線ビームの影が顔に思いっきり反射してしまい、まさかの撃沈で終わる羽目に…(溜息)。まぁ霞も出ていたし、ここは潔く諦めるしかないでしょう。なので、9882Bも動画のみの掲載です(汗)。 |
31-4.奥州水沢の陣 | |
一ノ関の9882Bで撃沈した後は、リベンジを掛けて41Bで水沢江刺へ。今度は3001Bの後追いでやって来る9883Bを狙います。ただ、同駅は二面二線構造故に撮影するのが結構難しいんですよね。望遠で遠方を狙うにはホームの屋根を支える柱を上手くクリアする必要があるのですが、探してみるとその位置は意外にピンポイントなことが判明。何とか前走りの3001Bが通過する前に陣を構えることが出来たので、露払い役の3001Bを狙ってみました。 | |
3001B → | |
この構図ならば編成もしっかり入ってくれ、良い感じに仕留められる…そう感じましたね。31日の奥州市上空の天気は薄曇り。でも、斜光線でE5系を狙うとあの独特な先頭形状故に色が飛びやすいため、薄曇ったのは幸いだったと思います。 |
3001Bで調整を終えると、あとはS11編成がやって来るその時を待つのみとなりました。すると、それから20分程で下本線側に列車通過の旨を知らせる案内放送が入電。緊張が高まる中、決戦の瞬間は刻一刻と近づいて来ます。 |
← 9883B |
結果は無事合格圏内ってところかな。架線ビームの影が若干反射してしまったのは確かに悔しい点ではあるものの、それ程目立っていないので妥協することにしましょう。同編成が構内を勢い良く駆け抜ける様子は動画でも録ってみたので、そちらの方もぜひ併せてご覧下さい。 | |
← 9883B 水沢江刺通過 | |
それにしても、間近でS11編成の通過を見るとその速さに改めて驚かされますね。275km/hのE2系やE3系が通過する際には接近放送が鳴り終わってから10秒〜20秒程度経った後で列車がやって来るのに、E5系が通過する時は全然違うからなぁ。 |
E5系の場合は通算4回目の接近放送が入電する頃に遠くに列車が見え始め、鳴り終わる頃にはもう通過し終えているという状態ですし。今まで何回かそんな光景を見ていますが、これにはもう唯々圧倒されるばかりですよ。 9883Bを無事仕留めた後は、大宮行きの9884Bを狙い撃つべく43Bに乗車し北上へ。改めて振り返ってみると、31日は早朝より「前走りの列車で移動→撮影→次発の列車で移動」というのを繰り返す忙しい日だったのがよく分かりますね。 |
31-5.北上に敗れる | |
43Bで北上へ入ると、八戸からS11編成が再びやって来るまでおよそ1時間程度の余裕がありました。そこで、今度は広角で同編成を仕留めてみようと思ったまでは良いのですが…。結果は320km/hの速さに付いて行けず無念の鼻切れ(汗)。いやはや、あの速さに適応するにはもっと練習が必要だということを思い知らされました。まぁ、もう一台のカメラでも狙っていたので写真が無い訳ではないんですけどね。 | |
9884B → | |
しかし、望遠で狙ったカットもカメラを少し左に振ってしまい無念の尻切れ。そのため、こちらも合格圏内にはちょっと届かずです(汗)。う〜ん。悔しいなぁ。またリベンジせねば…。 |
31-6.二戸秋の陣 |
47Bで北上を後にすると、続いては盛岡経由で二戸へ。到着時は雨も結構本格的に降っていて、良い感じに水煙が上がっていました。そこで、ホーム中腹に陣を構えて下り列車が構内へと進入して来るところを望遠で狙うことに。 |
↑ 3017B |
↑ 3018B |
↑ 3021B |
3017B通過時は雨脚もかなり強く、思い描いた通りの仕上がりになってくれました。早めに現地入りして良かったですよ。望遠で狙うこの構図はお気に入りの一つとなりそうです。因みに、3017Bを仕留めると、次の3019Bがやって来るまでは約1時間程。盛岡以北は1時間に1本しか列車が来ないので、撮影も本当にまったりとした感じですね。列車が来ない時間帯は少しばかりうとうとしたりしながらのんびりと過ごしていました。 そんなゆったりとした時が少しずつ刻まれつつも、15時半を過ぎる頃には徐々にS11編成との決戦の時が近づいて来ます。前走りの3019Bで構図やピントなどの最終確認を行い、万全の態勢で待つ私。次第に緊張感も高まり、いよいよ決戦の時!! |
← 9885B |
奮戦の結果は無事捕獲に成功。いやいや、嬉しかったですね。雨が止んでしまったため、3019B通過時のように水煙を上げて本線を疾走するS11編成の様子は惜しくも見られませんでしたが、それでもこの迫力ある構図でS11編成を仕留めることが出来たのは大きな成果だったのではないかと思っています。待った甲斐がありました。 | |
← 9886B | |
その後はさらに1時間程待って、返しの9886Bを上りホーム新青森方から望遠で捕獲。ギリギリまで上下どちらのホームから狙おうか迷っていたこともあって、こちらの出来はまずまずといった感じでしょうか。左右の余りが思ったよりも多いので、もう少し広角気味に撮っても良かったのかな…なんて思っています。これもまた次回への課題ですね。 |
そして、9886Bを撮り終えたところで二戸での活動も終了。あとは3028Bに乗車し宿泊地である盛岡へと戻りました。振り返ってみると、14時から18時までおよそ4時間も二戸に居たんですよ。それは一日があっという間に感じられる訳です。 |
31-7.盛岡の決戦 : 長丁場の上本1時間10分停 | |
3028Bで盛岡入りすると、宿に荷物を置いて再び新幹線ホームへ。続いての獲物もやはりS11編成です。今度の同編成は折り返しのため1時間10分も停車時間があるため、余裕を持って決戦に臨むことが出来ました。まずは明るさの確認も兼ねて下本線へ先に入線していたJ59編成を狙います。 | |
61B → | |
その後少ししてS11編成が上本線へと入線。いよいよ31日最後となる戦いの火蓋が切って落とされました。耐久試験が始まった直後の04月にこの盛岡を訪れた際には、1時間10分という停車時間の長さに目を丸くしたのを今でも覚えています。折り返しに際してこれだけの時間があると、一旦盛岡新幹線車両センターに入庫しても不思議ではありませんからね。 |
最初はS11編成が尾灯に変わるのを待って、先に入線していたJ59編成との並びを撮影。それから61Bが盛岡新幹線車両センターに引き上げるまでは上りホーム側からE514-1を写しつつ暫し待機です。 |
J59編成が下本線から退いてから63Bが入線して来るまでの約40分間は下りホーム側よりS11編成をじっくり撮影。編成写真や形式写真は04月の遠征時に既に押さえてありますので、今回はパーツ撮りをしたりそれ以外の新たな構図を探しつつ戦いに臨みました。 |
↑ 10枚とも、9887B - 9888B |
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63Bが下本線に入線して来た後は再び上りホームへ戻り撮影を続行。同列車に充当されていたJ68編成との並びを押さえつつ、上りホームから狙える構図がないか探します。そして21時10分頃にはJ68編成が下本線から退くのを見計らってもう一度下りホームへと移動。最後はS11編成の発車直前にホーム東京方より編成全景を狙って、仙台へと帰って行く同編成を見送りました。 |
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上本線に1時間10分も停まっていた9887B - 9888Bの撮影を終えるとやっと31日の活動も終了。31日は早朝のS12編成に始まりとても密度の濃い1日だったように思います。さて、残りはあと二日。続く09月01日の主標的はS11編成ではなく同日から日中に走行試験を開始したS12編成です。01日は陽の光の下で鉄路を駆け抜ける同編成を狙い撃つべく、昼過ぎに掛けて大崎市内の沿線へ出陣。はたまた充実した一日となりました。そんな01日の活動を綴ったのが第9章『決戦編』です。量こそ少なめですが内容は濃いものに仕上がりましたので、どうぞ引き続きご覧下さいね。 |
*** 第8章 尽力編 終 *** |
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