*** CONTENTS ***
00.Prologue 01.Encounter 02.Preparations 03.Fighting 04.Meet Again 05.Interception
06.Try My Best 07.Decisive Stage 08.Connection-1st 08.Connection-2nd 09.Mission Again 10.Quest for Dreams
11.Fulfill My Wish 12.Firsthand Inquiry 13.March Onward 14.After the Gale 15.Final Approach 16.Epilogue



 最後は2009年冬の東北遠征を締め括る2009年02月25日分の撮影紀行、第11章『叶願編』です。

********************************* 電車運用 *********************************
 02/25
 仙台総車  S09  9880B - 9881B - 9882B - 9883B - 9884B - 9885B - 9886B - 9887B
********************************* 電車運用 終 *******************************

25-1.雪景色に魅せられて
 25日のS9編成は昼からの試運転ということで、朝はゆっくりめに起きて再び北を目指します。向かった先は前日にも行ったいわて沼宮内。ここで24日に撮れなかった雪煙を上げて通過するS9編成を狙いました。
 同駅へは盛岡11時26分発の3009Bで入り、早速応戦の準備を開始します。ただ、25日は24日よりも気温が幾分か高かったため、雪が溶けて雪煙が上がらなかったら…と心配はしていたかな。けれども、12時20分過ぎに通過する3014Bで確認したら無事雪を巻き上げてくれたので一安心です。これで念願のカットに挑む条件は整いました。あとはこのままS9編成が無事に現れてくれるのを祈るのみです。


 ↑ 3014B


 ↑ 3013B
 3014Bを見送ってからおよそ1時間が経過。下りホームに列車通過のアナウンスが入電するといよいよ通過時刻です。…13時15分、軌道上に薄らと積もる雪を巻き上げてS9編成がいわて沼宮内へと差し掛かりました。
9881B →   
 雪深い山奥で撮ったような雰囲気に仕上がったこの1枚。自分の中ではとても満足しています。雪煙もほんのりと上がっていますしね。これだけでもやはりここに来て良かったなと感じました。雪景色の中を駆け抜けるS9編成…前々から撮りたいと願っていたその願いが叶った瞬間です。それから約30分後、今度は上りで3018Bが通過。これが9882B通過前の最後の練習のため、撮影した画像を見て念入りに構図の最終調整等を行いました。3018Bも良い感じに雪煙を上げて通過したので後続の9882Bにも期待が膨らみます。
   ← 3018B
3018Bを見送った20分後、上りホームに列車の通過を知らせるアナウンスが入電。いよいよここいわて沼宮内での最終決戦の時です。緊張が最高潮に達する中、S9編成が遠くに現れました。果たして、思い描いた通りの画を撮ることが出来るのでしょうか。
   ← 9882B
 ずっと撮りたいと願って止まなかったこの1枚。それを無事撮影出来た喜びは何にも代え難いものですね。これで漸く願いが叶いました。この時の様子は動画でも撮影してありますので、そちらの方も是非ご覧下さい。
9882B いわて沼宮内通過 →   
 こうしてS9編成の同駅通過を無事カメラに収めると、いわて沼宮内での活動も終了。15時22分発の3020Bに乗車し盛岡へと戻ります。その後は盛岡16時10分発の62Bに乗り継いで再び北上へ。北上では前日とはまた違った構図で仙台にて折り返してくるS9編成を迎え撃ちました。
25-2.日入時の撮影@北上
 盛岡16時10分発の62Bに乗り継いで北上に降り立ったのは16時半。ここでは20分差でやって来る9883Bを狙います。前日よりも若干雲が分厚く光量がさらに少ない中でしたが、何とか撮影に奮闘。気合いと根性でこちらも無事押さえることが出来たので満足しています。
9883B →   
あとは北上17時07分発の3024Bに乗って仙台へ向かい、そこで夜の部に挑むのみとなりました。
25-3.望遠系で挑んだ仙台
 仙台に到着したのは18時頃。25日にも前2日と同じ行程でL64編成が試運転を行っていたため、ここで23日と同様にそれを狙います。18時53分、上野から下って来たL64編成の試運転列車が仙台下本線へと入線して来ました。
9733B →   
今回は発車まで望遠系のレンズで撮影するつもりだったので、入線も望遠で流し撮り。前照灯が明る過ぎて顔がよく見えませんが、努力の跡は汲み取って頂けるでしょうか。入線後は発車までの間に11号車側に移動して後追いを望遠で1枚。こちらは思った通りの出来に仕上がったので良かったです。


 ↑ 9733B


 ↑ 2枚とも、9884B


 
 L64編成の発車を見送ると、続いては八戸方からS9編成が逆走入線して来ます。8号車端のアローライン形状の先頭車を後追いで狙うべく、待機したのは下りホーム八戸寄り。前照灯に切り替えられた後では光量が強すぎて綺麗に写せませんからね。そうして無事望遠で後追いの撮影を終えると7号車のパンタグラフを撮りつつ上りホームへ。今度は八戸方から編成写真を押さえます。
   ← 9885B
 このカットを撮り終えたところで、今回の東北遠征でのS9編成の撮影は全て終了。あとは直後に入線して来た3028Bに乗車して中部地方への帰路に就きました。尚、9885Bは3028Bの入線後すぐに発車して行ったのを乗車の際に確認しています。
25-4.3028B(J編成+R編成): 仙台19時26分発→東京21時08分着
 S9編成の撮影を途中で切り上げたのはこの3028Bが入線した直後に同編成が発車するのを23日にも見ていたからです。これでは発車まで見ていてもあまり得したことはありません。
*** 車内放送 ***
 ・ 3028B 仙台発車  ・ 3028B 東京到着
それにこの3028Bに乗れば東京で新大阪行の最終の新幹線に余裕をもって乗ることが出来るのに対し、1本後の66Bでは名古屋行最終との接続が4分しかないんですよね。それもあって、今回はこの3028Bを選択したという訳です。発車後の車内放送を録音した後は、仙台で購入した駅弁を食べたりして一休憩と言った感じでした。
25-5.161A(Z20編成): 東京21時20分発→名古屋22時56分着
 3028Bで上京すると、そこからは東海道新幹線に乗り換えて一路名古屋を目指します。青春18切符シーズンならば頑張ってMLながらに乗って帰るのですが、今回は新幹線を選択。
*** 車内放送 ***
 ・ 161A 東京発車  ・ 161A 品川発車
下りのMLながらは長時間停車が多い上に豊橋以西が各駅停車で逐一車内放送が入るため、まともに寝られないのが難点で…(汗)。車内では通過する駅を横目に見つつ今回の遠征を振り返っていました。そうしているうちに、Z20編成充当の161Aはあっという間に名古屋へと到着。

 そして、これにて2009年02月の東北地方への遠征も無事終了したという訳です。

▼.第9章〜第11章執筆を終えて
 2009年02月の3日間に及ぶ三度目となる東北地方への遠征では、前々回の2007年09月・前回の2008年09月に引き続いて大きな成果を収められたことにとても満足しています。やはり3日間というのはあっという間でしたね。『雪の中を走行するE954形を撮影したい』という予てからの願いも叶い、大きな成果を残せました。その他にはL64編成の試運転や余命幾許もない400系の勇姿も沢山撮れたので、充実感溢れる3日間だったのは間違いないでしょう。
 ただ、残念だったのは今もうE955形が見られないということ。E955形は2008年10月01日の走行試験をもって全ての試験行程を終了。同年12月には全車両が解体されてしまいました。先回のあとがきに『遠方に住む私にとっては今回がS10編成の勇姿を拝める最後の機会かも』と記したのですが、それが本当になってしまった訳です。とはいえ、試験列車である以上短命なのは仕方ありません。
だからこそ、残るE954形が現役を引退する前に再びその勇姿を見届けたいという強い想いが募り、三度目となる東北遠征が実現した訳です。これで先回の第5章〜第8章を執筆した際のあとがきに記した願いも無事実現出来ました。
 ここに、この場をお借りして今回の遠征に関わって下さった全ての皆様に対してお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。また、いつも当サイトにお越し下さっている皆様には大変感謝しております。ありがとうございます。
 これからもご来訪下さる皆様方のご期待に添えることが出来るように努力して参りますので、当サイトを末永く宜しくお願い致します。
 さて、いよいよJR東日本のFastech360プロジェクトも終盤に差し掛かって来ましたね。2009年夏にはこのプロジェクトの集大成とも言えるE5系が落成し、走行試験を開始する予定だと各所で報道されています。2011年に八戸〜新青森間が開業し320km/hの営業運転が実現すると、E5系は東海道・山陽・九州新幹線のN700系を差し置いて日本最速の車両となるでしょう。
しかしながら、同系列の登場は同時にE954形の引退を意味します。既に弟分であるE955形S10編成は役目を終え、姿を消しました。そして、残るE954形S9編成もあと数か月で過去のものとなることでしょう。走行試験の最後にはS10編成同様に内装を引き剥がした上で、それまでの数値と比較・検証したりするのかもしれません。ひょっとしたら、東北新幹線内だけでなく最後は上越新幹線内や長野新幹線内へと顔を出したりすることもあるのかもしれません。何れにせよ、半年後の2009年秋にはE954形が鉄路を駆け抜けることはもうなくなっているはず。私としても最後の最後まで彼の勇姿を見届けたいと強く願っています。出来れば引退前にまた、首都圏を越えて東北地方・或いは上信越地方へと遠征し、そこで彼の勇姿を見届けたいものです。最後のひと踏ん張りを掛けるE954形Fastech360Sの秀麗なる勇姿に夢と希望を託して。

*** 第11章 叶願編 終 ***
2009.03.07 THE SUPER EXPRESS since 1964 管理人 YOS

◆.追記
 2009年初春の三度目となる東北遠征から約2週間が経った03月初旬、E954形の走行試験行程に変化が生じました。今まで東北新幹線内だけしか走らなかった同編成が、上越新幹線内へと足を踏み入れたのです。03月中はまだ大宮〜熊谷までの僅か一区間だけでしたが、それでもこれは大きな意味を持つと私は考えています。そして、上越新幹線内での走行試験が始まったことでS9編成の新たな勇姿を捕らえたいという想いが募り、かく故私も2009年03月31日に日帰りで埼玉県は北部熊谷へと出陣。上越新幹線内で活躍するS9編成の勇姿を見届けて来たという訳です。次章第12章『探訪編』はその時のE954形の勇姿を記録した撮影紀行。青春18切符での移動が主だったため量自体はかなり少なめですが、内容の方は十分濃いかと思いますので、是非そちらの方もご覧下さいね。

2009.04.01 THE SUPER EXPRESS since 1964 管理人 YOS



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