*** CONTENTS ***
00.Prologue 01.Encounter 02.Preparations 03.Fighting 04.Meet Again 05.Interception
06.Try My Best 07.Decisive Stage 08.Connection-1st 08.Connection-2nd 09.Mission Again 10.Quest for Dreams
11.Fulfill My Wish 12.Firsthand Inquiry 13.March Onward 14.After the Gale 15.Final Approach 16.Epilogue



 次は2008年秋の東北遠征最終日となる2008年09月19日の撮影紀行、第8章『併結編』です。量が多いので二節に分けました。まずは前半戦を綴った第8章『併結編』(第1節)からどうぞ。

*********************** 電車運用 ***********************
 09/19
 仙台総車
 
 S09 
 
9870B - 9871B - 9872B - 9873B - 9874B -
9875B - 9876B - 9877B
 仙台総車
 
 S10 
 
9870B - 9871B - 9872B - 9873B - 9874B -
9875B - 9876B - 9877B
 仙台総車  S51  ※7926B - ※7927B - ※7928B - ※7929B
********************** 電車運用 終 **********************

19-1.併結編成を迎え撃つにあたって
 2008年秋の東北遠征も終盤を迎えた19日。いよいよ遠征のクライマックスを飾るに相応しい併結走行試験の日がやって来ました。S9編成とS10編成が併結して、それも日中の営業時間帯に走行試験を行うのは非常に稀なことです。併結走行試験自体は2007年7月頃から行われていたものの、その全てが終電後から始発前の深夜帯。返しの回送ですら夜明け前で撮影するのはかなり厳しい状況だったと聞いています。そんな両者が日中の撮影可能な時間帯に併結して走行するとなれば、出撃せずにはいられませんでした。特に同年07月中に行われた併結走行試験は2回共出撃出来ずだったため、今回は何としても押さえたいと思っていたのです。
 2008年07月の時と同じならば、併結編成は仙台〜盛岡間を2往復するはず。そして、午前中に1往復した後仙総所に一旦入庫し、夕方再び出庫してもう1往復するという行程だろうというのも察しがついていました。往復数もS9編成単体の時と比べると少なめですよね。ただ、07月と違う点もあります。それは日の入りの時間が早まっているということ。場所によって差はありますが、2往復目は上下共に日の入り寸前か沈んでからになってしまう訳です。そうなると勝負を賭けるのは1往復目しかありません。それらのことを踏まえて、1往復目の下りは北上にて狙うことにしました。
 北上は駅自体が曲線状に位置しているため、構図を選択する余地は少なくありません。しかし、その中でも一番良い場所を確保するとなるとやはり早めに行動するのが一番ですよね。その心意気で併結編成到着の2時間前には現地に入り、早速撮影準備に取り掛かりました。古川はこの時既にかなりの人出だったようですが、北上での撮影者は私を含め3人程だったかな。 
19-2.予想外の『…』
 北上に陣を構えて約2時間後の09時57分、下1番線に本番前の最後の練習となる43Bが入線。構図に明るさ、ピント…と本番前の最終調整を済ませて入線を見届けます。これが出発したら少しして併結編成がやって来るのかと思うと、緊張も最高潮に達しつつありましたね。何と言ってもこれで最後ではないかと噂された今回の併結走行試験です。それを撮影する訳ですから、緊張の具合もひとしお。
 09時59分にはその43Bも定刻に北上を発車して行きます。動画撮影の準備も終え、いよいよ待ちに待った9871B到着まで残り僅かとなりました。すると、その直後くらいでしょうか。遠くの方にS10編成のものと思しきHID灯の光が見えたんですよ。前走りの43Bが行って2分と経っていなかったため、これには正直びっくり(汗)。前走する列車にこれだけ追い着くのは珍しく、『もう来たの!?』という感じでした。急いで配置に着くと、回送列車入線のアナウンスが入電。望遠レンズ越しには既に併結編成がすぐそこまで迫っています。しかし、まだまだ驚くのはここからでした。


 ↑ 43B
レンズ越しに見た彼らには何か違和感があったのです。何かがおかしい。一体この違和感は何だろう…そう思いました。編成の屋上がいやにごちゃごちゃしていたんですよね(汗)。パンタグラフだけならばここまではしないはず。ということは、これってひょっとして…。
まさかあの『ネコミミ』が出ているなんてこと…そんなことある訳がな…
くなかった!!…そうなんです。S9編成に付いている空気抵抗増加装置…通称『ネコミミ』が出た状態でやって来ていたんです。これにはもう驚くしかありませんでした(驚)。まさか出ているとは思いもしなかったので感無量でしたね。もう嬉しさを表す言葉が他に見つかりません。本線上で、しかも日中に、さらにはS10編成と併結した状態で耳を出している光景など誰が想像したでしょうか。仙総所内でこれを作動している様子はネット上で何度も目にしていますが、本線上で出した状態で走っているのを見たのは初めて。しかも、その初めての耳が併結した上での耳ですから、あの時の感動はそれはもう計り知れないものでした。入線直前に感じた違和感はネコミミが出ていたことに依るものだった訳です。そして、そんな驚きの連続の中で9871Bを名乗る併結編成は北上下1番線に無事到着。その迫力はS9編成単体の時を遥かに凌ぐものでした。勿論入線時の様子は動画でも撮ってあるので、そちらも是非御覧下さいね。


 ↑↑ 9871B 北上入線


 ↑ 7枚とも、9871B


 
 停車後は大急ぎで荷物を纏めて上りホームへと向かい、併結部分を足回りまでしっかりと撮影します。それから編成写真に各号車の形式写真…と非常に忙しいひと時でした。停車時間は約3分。そこで撮れるだけの写真を撮って、9871Bを盛岡へと送り出します。
19-3.一発勝負の一ノ関
 北上にて9871Bの発車を見届けると次は後続の50Bで一ノ関へ。ここでは返しの9872Bを狙います。また、それに加えてS51編成の副本線検測もやって来たのでそちらも序でに捕獲しました。でも、こちらは併結編成がいつ上って来るか分からなかったので、停車を1枚撮影するのみに留めざるを得ず。


 ↑ 3010B


 ↑ 7927B
7927Bの発車を見送ると、数分足らずで上りホームに列車接近を知らせるアナウンスが入電。いよいよ本番です。今度は通過なだけあって下りの北上の数倍も緊張しましたね。下りでは各所でネコミミを出していたそうなので、上りの一ノ関でも出していてくれないかなぁ…と淡い期待も抱いていたかな。それからすぐに遠くから爆走して来る9872Bの姿を確認。放送がまだ終わらないうちに駅へと突入して来ました。緊張の一瞬です。
9872B 一ノ関通過 →   
   ← 9872B
 こちらも無事成功。いやいや…本当に良かった。ネコミミこそ上がっていませんでしたが、14両がきっちり収まってくれて会心の一撃となったのは間違いありません。それにしても、通過速度の速いのなんの。もうあの速さには驚く他ないですね。320km/hの凄さを改めて感じた瞬間でした。9872Bの通過を撮影し終えたら47Bで一旦盛岡へと戻ります。
19-4.S51編成の復路を迎え撃つ
 盛岡へと戻るとホテルへ預けていた荷物を引き取り、所用を済ませた後で58Bに乗車。再び一ノ関を目指します。S9編成とS10編成は夕方まで仙総所の中で休憩しているので今度の獲物はそれではなく、午前中にも一ノ関に停車したS51編成。下りは9872Bに気を取られたが故にあまり満足のいく写真が撮れなかったので、上りでリベンジです。3020B待避のために10分間も停車してくれたので、ゆっくりと撮影出来ました。
*** 車内放送 ***
 ・ 58B 盛岡発車
4枚とも、7928B ↓→   
 こうして7926Bの発車を見送ると、すぐにやって来る下りの55Bに乗車。次は2往復目の併結走行試験に備えて新花巻へと向かいます。



 
第1節の前半戦はここまで。いやいや、こうやって見ると19日は本当に密度の濃い1日なんだなって感じますね。併結編成の1往復目の撮影では思わぬネコミミに遭遇出来て本当に嬉しく思っています。後半戦は果たしてどうだったのでしょうか。一言で言えば「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」と言ったところなのかもしれません。そんな後半の第8章『併結編』(第2節)も是非とも御覧下さい。



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