*** CONTENTS ***
01.Meet Again 02.Fierce Battle 03.Try My Best 04.Miracles of God 05.After Miracles 06.Interception
07.Decisive Stage 08.After the Swallow



*** 遠征旅行記執筆にあたり ***
 2004年03月13日の新八代〜鹿児島中央間の部分開業から7年が経過した2011年03月12日、九州新幹線鹿児島ルートは静かに全線開業の日を迎えました。1973年に整備新幹線計画が決定してから38年、多くの方々がこの日を待ち望んでいたことでしょう。前日に発生した東日本大震災によって記念式典どころではなくなってしまいましたが、北は青森から南は鹿児島までが一本のレールで繋がったことは、日本における新幹線史の中でも大きな意味を持っていると考えています。
 車両面では2008年10月24日に山陽・九州新幹線直通用の量産先行車N700系S1編成が落成し、九州区間の線路が繋がる少し前から同編成による走行試験が一足先に始まりました。そして、2009年春には基本性能試験から長期耐久試験へと移行。
博総車〜姫路間を連日のように往復して走り込みを続けていたので、その姿を沿線で見かけられた方も多かったことでしょう。さらに、2010年にはS1編成での試験結果を反映した量産車両が続々と登場し、山陽新幹線でも白藍を身に纏った直通用車両を頻繁に目にするようにもなりました。2010年08月末には独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構主導の走行試験も始まり、同年11月22日付でJR九州へ博多〜新八代間の設備引渡しが完了。翌日からはN700系R編成と800系U編成を使用しての乗務員訓練やS編成の九州区間確認走行も始まり、開業準備はいよいよ大詰めを迎えます。
 一方、山陽新幹線内でも直通運転開始に向けて続々と落成するS編成の足慣らし試運転やR編成の山陽区間確認走行が頻繁に行われるのと同時に、12月頃からはS編成の試乗会も度々実施され、ダイヤ改正に向けた準備が着々と進んでいました。そして、その中でも私が最も注目したのは年明け2011年01月上旬から行われた800系の山陽新幹線への入線確認試験です。
では、何故それが注目すべき事柄だったでしょうか。それはまず、2011年03月のダイヤ改正後もU編成の運用は九州新幹線内のみとなることが時刻表などから分かっており、同編成が山陽新幹線内へ定期的にやって来る機会は暫くないだろうと推測出来たからです。また、ダイヤ改正までにU編成のロゴを順次更新するという報道発表もなされており、同編成の象徴とも言える『つばめ』ロゴも見納めの運命にありました。即ちそれは山陽新幹線内を『つばめ』仕様のU編成が走行している姿が、後にも先にも一連の確認走行試験時にしか見られない貴重な光景となるであろうことに他ならなかったのです。
 そこで、そんな時代の過渡期の象徴とも言える800系の貴重な姿を少しでも多く捕えようと、年明け2011年01月から02月に掛けて五度に渡る怒涛の如き遠征旅程を計画。01月中旬までは夜間走行が主だったので、前半三度の遠征では深夜帯試験ならではの貴重な光景をここぞとばかりに狙い撃って来ました。そして、第四回目の遠征では新山口までの数少ない日中の走行試験を撮影。
 さらに飛んで02月下旬にも再び山陽地方へと出陣し、第五回目は新下関への入線確認試験を行うU5編成の様子を記録して来ました。また、併せてこの03月12日の改正で現役を退いた100系P編成を始め、消えゆく運命にある車両達や程無くして第一線を退くだろう車両達の姿も可能な限り沢山記録しています。そんなこんなで、今回の一連の遠征旅行記はいつもに増して盛り沢山な内容となっています。各章では800系の下本線折り返しや後にも先にもないであろう800系と100系の並び等を取り上げており、見どころ満載となっていますので、是非とも最後までご覧下さい。

 では、まずは2011年01月05日から06日に掛けての2011年新春第一回目の山陽遠征における撮影紀行、第1章『再会編』からどうぞ。

******************* 電車運用 *******************
 01/05
 新 下 関
 U09  5880A - 5881A - 5882Aヨ - 5883A
 01/06
 熊本総車
 U09  5885A
******************* 電車運用 終 *****************

5-1.18きっぷで西へ
 05日は早朝に自宅を出発し、18きっぷを使って地道に新山口を目指しました。所要時間は何と13時間(驚)。これまで在来線での旅は東京から仙台までの10時間が最長だったので、今回はそれを上回る長い道のりです(驚)。移動中は眠りに落ちたり移り行く車窓を眺めたりしつつ過ごしていたかな。夜も更ける頃に新山口へ到着すると、早めに新幹線ホームへと移動して決戦の時を待ちました。
5-2.『つばめ』との再会
 22時前にはホーム撮影準備を完了し、臨戦態勢を整えます。05日の走行試験には落成後ずっと走行試験に従事していたU9編成が充当されているとのことでしたので、迎え撃つのが楽しみでした。新800系とは初対面でしたし、800系という大枠で見ても2009年02月の九州遠征以来ずっと御無沙汰でしたからね。61Aが発車して少しすると下1番線に回送電車到着の案内放送が入電。博多方面から眩しいHID灯を輝かせてU9編成が近づいて来ました。緊張のひとときです。
 逆走入線の様子を写した写真はまずまずの出来と言ったところでしょうか。折り返しとは言っても停車時間が僅かしかなかったので、焦る気持ちが先へ行ってしまい…(汗)。原寸大で見ると少しばかりピントが甘いのが悔やまれますね(溜息)。でも、落ち込んでいる暇はありません。僅か5分程の停車時間のうちに広角レンズへと付け替えて、今度は引き気味に編成全景を狙います。
   ↑ 3枚とも、5880A - 5881A
 焦らずに構えたことで、こちらは無事満足のいく精度で記録出来ました。これで漸く一安心と言ったところです。編成全景を撮影し終えたら、次は5号車付近へ移動して『つばめ』ロゴも忘れずに記録。このU9編成は落成からダイヤ改正までずっと新規開業区間で走行試験専用の編成として動いていたので営業運用に入ることもなく、『つばめ』ロゴの同編成を迎え撃つのは九州新幹線内でも容易ではなかったようですね。
   ← 5880A 新山口入線 〜 5881A 新山口発車(一部編集済)
 5号車と6号車の連結部付近を撮影していたところあっという間に発車時刻となってしまい、U9編成は新下関へと走り去って行きました。本当はS1編成の時のような下本線折り返しを期待していたのですが、05日は駅の営業が終わった後にしか行わないとのことだったので、そう都合良くは見られず…(汗)。
でもまぁ、新山口に初入線する800系をこの目で見届けることが出来たのは、大きな収穫だったと思っています。また、新山口では撮影時間がかなり短かったのですが、この後翌朝未明に新下関でも再び狙うつもりでいたことから、まだまだ決戦は終わっていない…という想いが強かったですね。
6-1.未明の決戦 〜 第一幕 〜
 23時過ぎに新山口を後にした私は中国道経由で新下関へ。途中のSAで仮眠を取りつつ、駅の営業が始まる頃を見計らって未明の決戦へ繰り出します。ホームへ上がった直後は下2番線で滞泊中のU9編成にも電源が入っておらず、深夜帯試験を終え仮眠の真っ最中といった感じでした。すると、少しして乗務員の方が上がって来られてスイッチON。まだ夜も明けぬうちから、早々とU9編成の帰り支度が進められていきます。
 まずは遠くから望遠で編成全景を撮影。下2番線なので足回りは隠れてしまいますが、新下関は柵が無い分すっきりと撮れるのが嬉しいですね。その後は1号車端からも編成全景を撮影。『つばめ』ロゴもしっかりと写っています。本当は望遠でも狙いたかったのですが、そちらの方は如何せんHID灯が眩し過ぎてどうにもならずでして(汗)。また、山陽新幹線へやって来た証として『新下関』の駅名標を入れた構図でも忘れずに一枚。V3編成やS1編成の試運転時にも記録した下2番線入線時お決まりのカットです。
 そして、次に目が行ったのは点検蓋や屋上など車両の各部へ延びる検知線でした。これも落成時から新規開業区間を中心に走行試験を行ってきたU9編成ならではの特徴だと思います。800系が車外仮設を施して走行試験を行う機会は今後滅多にないでしょうから、貴重な記録になりました。さらに、発車案内と絡めて下2番線にて待機中の様子や普段はあまり見掛けることのないであろうU編成の『試運転』表示も撮影。最近はN700系の白色の『試運転』表示に見慣れてきたので、久々に見た橙色の『試運転』表示には新鮮味を覚えましたね。


 ↑ 8枚とも、5885A


 


 
 最後は投光器の光に照らされて怪しい輝きを放つ集電部をアップで撮影。U9編成は検測機能を備えた1000番台車なので、パンタグラフ周りにも投光器や監視カメラが設置されています。これも他の営業編成には無い特徴でしょう。こうして06時40分には5885Aも発車時刻を迎え、U9編成は夜明けと共に熊総車へと向けて新下関を去って行きました。そして、これにて未明の決戦第一幕も無事終了。あとは、少しばかり休憩した後岡山へと向かうF1編成を撮影して駅を出ました。


 ↑ 861A


 ↑ 857A


 ↑ 734A
6-2.奮戦
 F1編成を新下関で狙った後は、宇部市内の撮影地へと移動。2010年11月にも訪れた撮影地です。現地に着くと、まずは738Aがやって来るとのことだったので、それを迎え撃ちました。一発本番だったこともあってなかなか緊張しましたね。出来はまずまずかな。運転台近傍の写り込みがもう少し少なかったなら言うこと無しだったのですが…(汗)。さらにその20分後には、E10編成充当の550Aが通過。こちらも気合いを入れて迎え撃ちます。


 ↑ 738A


 ↑ 550A
 10時前までは時折雲間から陽の光が射し、この宇部市内にも柔らかな日差しが降り注いでいました。ただ06日は雲の動きが早かったので、晴れたり曇ったりの繰り返しで撮影には苦労させられましたよ。そんな中、10時過ぎには740AでP7編成がやって来ました。天気は生憎の曇り空ではあったものの、顔に変な影が掛かることだけは防げたので何とか合格圏内と言ったところでしょうか。臨時『のぞみ』に充当されたJ60編成もどうにか仕留めることが出来たので、寒い中頑張った甲斐はあったと思いますね。


 ↑ 740A


 ↑ 729A


 ↑ 7160A
 因みに、06日はT5編成も走行していたのですが、米原地区雪害規制により遅延が生じていた下り列車に被られて為す術無く撃沈(汗)。まぁ、Dr.Yellowに関してはまた何れ撮影の機会はあると信じることにしましょう。この時は余命幾許も無いP編成で失敗しなかっただけまだ良かったかな。
 そして、740Aで東上するP7編成を見送ったところで2011年新春第一回目の山陽遠征での撮影活動は幕を下ろしてしまいます。本当はまだまだ活動していたかったのですが、午後から非鉄な用事が入っていたこともあって、早めの新幹線で名古屋へと戻りました。

▼.第1章執筆を終えて
 01月05日から06日に掛けての第一回目の遠征では、800系との再会を果たせたこと、また山陽新幹線での初走行をこの目で見届けられたことがやはり一番の収穫でした。夜の新山口では僅か4分しか停車時間がなかったので、まともな写真はあまり撮れませんでしたが、状況を掴むという意味では行っておいて正解だったと思っています。そのほかにも満足行かない場面は幾つかありましたが、それでもP編成やK編成の勇姿なども捕えることが出来ましたし、行った甲斐は十分にあったことでしょう。
 しかし、一連の800系の追い掛けはまだまだ始まったばかり。次章以降は内容、密度共に本章よりも遥かに濃い仕上がりになっているのではないかと思います。その続く第2章『激戦編』及び第3章『奮闘編』は第一回目の遠征から10日程経った01月14日〜16日の撮影紀行です。
次章の一番の見どころは、終電前の新山口で繰り広げられた800系の下本線折り返しでしょうか。S1編成の時にも下本線折り返しの深夜帯走行試験には二回ほど出撃しましたが、あれはいつ見ても違和感を覚えますね。さらに、500系と800系の共演を始めとした数々の貴重なカットも多数掲せていますので、どうぞお楽しみに〜。

*** 第1章 再会編 終 ***



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