2007年09月に行われたT4編成による副本線検測を九州まで追いかけてから、はや1年。時が経つのは早いものですね。そして今年も昨年程遠くまで追いかけはせずとも、この09月の副本線検測はどこかに撮影に行きたいと考えていました。丁度青春18切符がまだ余っていたことから、日帰りの予定で出掛けたのが今回の山陽遠征です。しかし、道中で翌4日にV6編成が走行するという話を耳にすると、居ても立ってもいられなくて旅程を変更。結局泊りがけの遠征となってしまいました。でも、その分思わぬ収穫を得られてありがたく思っています。
 今回の遠征記は青春18切符での移動が多かったため、量自体もそれ程多くはありません。けれども、個々の内容は充実していると思いますので、どうぞ最後までご覧下さいね。

*********************** 電車運用 ***********************
 09/03
 博多総車  T04  ※3792A - ※3981A - ※4652A - ※4989A
 09/04
 東二両所  T04  ※4988A - ※4657A - ※3982A - ※3797A
 岡山運所  V06  8801A - 9972A - 9973A
********************* 電車運用 終 ***********************

3-1.米原でT4編成を迎え撃つ
 名古屋11時30分発の新快速に乗車して米原駅を目指します。ホームに入ったのは3981Aが入線する40分前。昼食摂りながら捕獲の準備をしていました。今回は望遠で入線してくるところを撮ろうと考えていたからです。すると、ここで予期せぬ事態が発生。列車の入線時間ではないのに、ホームにアナウンスが入電したんです。『13時17分発こだま545号新大阪行きは約5分遅れて…』…。まさかと思った私は隣の岐阜羽島駅で待機していた仲間の方に連絡。すると、案の定12時58分頃より岐阜羽島〜米原間で大雨のため運転を見合わせているとのことでした。しかも、少しして『運転再開にはしばらく時間が掛かる見込み』との案内が駅構内に響き渡る始末で、これには本当に焦りましたね。当初は3981Aを撮影後すぐ撤収して14時前の新快速で西に良く予定だったからです。後は、可能な限り早い運転再開を祈るしかありません。米原にも上本線に22A、上1番線に374A、上2番線に9242Aが停車し、運転再開を待っていました。また、3981Aも名古屋で足止めを食らっていたようです。少しして、仲間の方から再び電話が入電。T4編成が運転見合わせの最中に羽島へやって来たとのことでした。恐らく名古屋の線路を空けたかったのでしょう。

 ↑ 3981A
その後、約30分程運転を見合わせていた同区間も13時25分前後には運転を再開。いやいや見合わせの時間が短時間で本当に良かったです。
 運転再開後は遅れを回復するために次々と列車が通過。3981Aも545Aが発車してちょっと経つと約15分遅れで米原に到着です。13時半ごろは曇っていたのですが、次第に陽が射すようになってくれたのは幸いでした。やはり黄色は太陽の光の下で撮るのが一番ですね。因みに、ダイヤが乱れた関係から3981Aは米原にて369Aと25Aを待避。2本とも所定ならば岐阜羽島にて追い抜かれる列車たちです。
 約5分の停車時間の後、米原を後にしたT4編成を見送りここでの波瀾万丈な活動は終了。次は山陽区間にて迎え撃つため、14時22分米原発の新快速で姫路へと先回りしました。
3-2.姫路の夕暮れ
 新快速姫路行に揺られること約2時間40分、漸く目的の姫路へと到着。入場券を購入してホームへ入り、早速4989Aの迎撃準備を開始します。が、この時の私は日帰りにするかもう1日姫路に残るかということに悩みに悩んでいました。道中でV6編成の話を耳にしてからというものずっとです。というのも4日は夕方から仕事があったため、遅くとも16時半頃までには名古屋へと戻らねばならなかったんですよ。さらには、他の用事もあったため上手く折り合いをつけられるか心配でした。幸い全て都合をつけることが出来たので、この姫路にて居残りを決定したという訳です。
 そんなこんなでどたばたしていると、あっという間に18時を過ぎてしまいました。ホームに回送列車入線の案内放送が流れると、いよいよT4編成が姫路へと到着。今回は新大阪〜姫路間にて時変がかかっていたので、普段よりも若干遅い18時10分頃の入線でした。
広角で撮影したのですが、薄曇りだったので結果は今一つかな(汗)。しかし、遥か西の空だけ雲が途切れていてくれたお陰で、日の入り寸前は陽の光を拝むことが出来たんですよ。まさかここで夕ギラの写真が撮れるとは思っていなかったので何だか得した気分になりましたね。まぁ、車体自体が黄色いのでそれ程代り映えはしない気もしますが…(汗)。


 ↑ 3枚とも、4989A


 
 約20分の停車時間の後、18時29分に4989Aは姫路を発車。再び西へと下って行きました。それを見届けた私も当初の予定とは違ってさらに西へと向かいます。
3-3.0系を捕らえる
 相生に宿泊となれば、もちろん0系充当の674Aも撮影。ホテルに一旦チェックインした後、再び駅へと繰り出しました。既に引退まで3ヶ月を切った0系。しかし、新大阪〜岡山間は受け持ちの列車が朝晩しかないため撮影するにはかなり厳しい状況なんですよね。現在0系が受け持つ車両運用は3つ。中でも620A・638A・659Aは、場所にはよるものの比較的撮りやすい時間帯に走ってくれます。ですが、中部地方からではそう簡単にそれらの列車を日帰りで撮りに行くことは出来ません。また、私の場合は滞在して撮ることが出来ても天候があまり宜しくないという時ばかりでした。今回は夜ではありましたが、満足のいく1枚に仕上がったと思います。K51編成との並びも撮ることが出来たので、出陣した甲斐は十分にあったと考えています。そして、674Aを見送った後は、30分程度流し撮りで通過列車を撮って3日の活動を終了。4日に備えてホテルへと戻りました。本当に急な予定変更で、まさかこの時間に相生にいることになろうとは前日まで予想もしておらず…。


 ↑ 2枚とも、685A & 674A


 


 ↑ 674A
4-1.朝練
 4日は早朝から再びホームへと繰り出しました。狙うは福山始発の620Aと新大阪始発の629A。620Aはまだ山側に陽が当たっているように思えたので上りホームより捕獲。629Aも同じく上りホームから撮影しました。結果的に620Aは山側にもあまり光が当たっていませんが、それでも迫力ある1枚となったので良しとしましょう。629Aは逆光で良い感じに撮れました。
 この2本を撮影した後は一旦ホテルへ。そして、朝食とチェックアウトを済ませてから9時前に再びホームへと入ります。第二部の最初の狙いは6Aといったところかな。8月に相生に来た時は先頭車両だけ日向で後ろは全て日陰の中とかっていう悲惨な状況でしたが、今回はそんなことにはならなかったので救われました。


 ↑ 620A


 ↑ 629A


 ↑ 6A
6A通過後は来る列車をとにかく撮っていました。広角での撮影は失敗するリスクは大きいですが、上手く決まった時にはやはり望遠の何倍も嬉しさを感じますね。


 ↑ 7A


 ↑ 628A


 ↑ 9A
 そして、相生からは11時過ぎに撤収。V6編成の前にやって来るT4編成の副本線検測を西明石で狙うべく、新快速で東へ向かいました。


4-2.西明石の戦い
 12時過ぎに西明石へ到着すると早速T4編成の捕獲準備を開始します。昼御飯を食べながら準備していたので、あっという間に入線時間に…(汗)。今回は曇り空だったので入線は望遠気味で狙うことにしました。


 ↑ 4988A


 ↑ 20A & 4988A
ピントもバッチリで満足のいく1枚になったと思いますね。また、4988Aは西明石にて20Aに追い抜かれるので、今回は入線後並び撮影に挑んでみることに。西明石でN700系に追い抜かれる923形を撮影するのは2007年03月と06月に実現したZ0編成との並び以来です。長期耐久試験が終了してからというもの、やはりZ0編成が山陽区間に姿を現すことはなくなってしまい、試験列車同士の並びはお蔵入りとなってしまいました。薄曇りだったのが残念ではあるものの、思い描いた位置に両者が並んでくれたので満足しています。それにしても、副本線検測ともなるとギャラリーが多いこと。今回もかなりいました。やはり停まっているところをゆっくり見たいという想いは誰もがお持ちのようです。
 T4編成の発車を見送るといよいよ4日のメインイベントであるV6編成を捕えるべく、姫路へと繰り出しました。運休にならないかどうか不安でしたが、この時点で既に広島付近にて目撃情報が出ていたため、一安心です。


4-3.姫路の陣〜迎え撃つは500系V6編成〜
 姫路に着いたのはV6編成の到着1時間前。既に下2番線には回送表示が出ていました。今回のV6編成は冒頭にも掲載している通り、広運から岡運への回送で姫路にて折り返すダイヤでした。わざわざ姫路まで送って折り返したのは時間調整のためかと思われます。直接岡山で折り返して岡運に入るとなると多少の停車時間がいることになりますが、臨時でダイヤを挿入する場合はそういった長時間停車が難しいのではないかと思いますね。そして、姫路で折り返すということは、下2番線に逆走入線するということ。かつては姫路折り返し博多行というこだまも存在していたのですが、2003年10月01日の品川開業時に行われた大規模なダイヤ改正によって消滅しています。新山口で折り返す列車は現在も営業列車にもありますし、博総車にて全検を受けた車両の出場試運転ダイヤの中にも同駅で折り返すものがあるため、折り返しとそれに伴う逆走入線自体は見ようと思えば今後も見られます。
しかしながら、姫路に逆走入線して来る光景はこういった臨時の試運転又は回送列車でしか見られないので、非常に貴重なものだと言えるでしょう。V編成の試運転の中でも、新山口〜新下関6往復と姫路下2番逆走入線は絶対に押さえたいと考えていた光景。前者は既に今年05月に実現しているので、今回の遠征で後者を見届けることが出来本当に良かったです。
 ただ、光線的に見ればあまり良くありません。上りホームから超望遠で下り本線を逆走して来る様子を撮ってみたいという思いもあったのですが、完全逆光且つ陽炎でピントが合わなかったので断念。悩んだ結果、下りホームから超望遠で狙うことにしました。下り側から撮れば、海側にもしっかりと光が当たりますしね。そして、そうと決まれば念入りにカメラの設定を確認します。超望遠での撮影だったため、ピントは特に気を使いました。ここまで来てピンボケ写真をお土産に…というのは悔やんでも悔やみきれませんからね(汗)。
 時は刻一刻と迫って来ていました。14時37分に25Aが通過していくと、駅の西側に位置するポイントが下2番線側に開通。いよいよホームにも回送列車入線を告げる案内放送が入電します。程無くして遠くにV6編成の姿が見えると、緊張の渦も最高潮でしたね。ピントは良かったんですが、影の落ちる位置が把握出来ていなかったので顔に影が乗らないかヒヤヒヤしていたんです。下本線を逆走してくる間に何枚か試し撮りをし、明るさを確認。そして…。
   ← 9972A
 結果は、見事大成功です。思い描いた構図でピントもバッチリ。影も顔に掛かることなく撮れたので、自分としては文句なしの1枚です。望遠とはいえど、緊張しまくりのひとときでした。入線を見届けると、後は荷物をまとめてパーツ撮り。V3編成の時と同じく車体サイドのロゴと乗務員扉の『V6』の編成表記を絡めて撮ったり、集電部付近を撮ったりしていたかな。今回はV3編成ではないので、車外に怪しげな配線が…というのはありませんでしたが、それでも全検明けの車両に『V6』という表記は何だかとても新鮮に感じました。
 
5枚とも、9973A ↑→  
本当はV6編成が発車するまで撮影を続行したかったのですが、そうすると夕方からの仕事に間に合わなくなってしまうので敢え無く断念。仕方なく、V6編成がまだ在線中に上1番線へと入線して来た378Aに乗って姫路を後にしたという訳です。それでも約15分の停車時間の間にV6編成を堪能出来たので良しとしましょう。
 営業運転開始を3ヶ月後に控え、そろそろ乗務員訓練等で本格稼働するであろうV編成。とは言え、営業運転開始前の貴重なカットを少しでも多く記録すべくまた機会があれば撮影に出たいものです。


4-4.378A(C編成): 姫路14時59分発→名古屋16時32分着
 帰りの378Aの車内ではカメラのデータを整理しつつ、休憩していました。因みに、この378Aは岐阜羽島を通過する際に3982Aを追い抜きます。今回はT4編成を撮影するためというよりは、姫路での滞在時間を仕事に間に合う範囲内で最大限取った時の最適列車だったため、そう考えると運が良かったと感じます。途中、新大阪発車時と名古屋到着時には恒例の車内アナウンスも録音。こちらの方も下記より再生出来ますので、併せてお楽しみ下さい。
*** 車内放送 ***
 ・ 378A 新大阪発車
 ・ 378A 名古屋到着


4-5.名古屋で再撃、T4編成
 378Aを名古屋で下車すると、この日最後のT4編成が5分差でやって来ました。03月のダイヤ改正でこの時間になってからというもの、名古屋では下1番線にいる75Aが邪魔をして下り側からは入線風景を狙うのが非常に難しくなってしまいました(汗)。16号車端で狙えば発車していく75Aとの並びしか撮れず、1号車端で構えるとこれまた発車していく75Aに被られ撃沈といった感じですね。まぁ、停車しているところは下りホームからでも撮れるんですが…。とは言え、今回は下りホームに移動している余裕なぞなかったため、上り1号車端よりいつもの構図で撮影。晴れていたら完全逆光になってしまうため、曇っていてくれたのが幸いです。そして、入線を見届けると大急ぎで撤収して仕事へ。こうして、この度の山陽遠征の全行程を終えた訳です。
3982A →   

▼.あとがき
 2008年秋のこの1泊2日の山陽地方への遠征では、やはり何と言ってもV6編成に出逢えたのが一番の収穫でしょうね。姫路に逆走入線して来る光景は普段は見られないため、行った甲斐がありました。また、T4編成の副本線検測も沢山迎え撃つことが出来たので嬉しく思っています。さらには、ご一緒して下さった方々のお陰でとても楽しい旅となりました。ここに、この場をお借りして今回の遠征に関わって下さった全ての皆様に対してお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 これからもご来訪下さる皆様方のご期待に添えることが出来るように努力して参りますので、当サイトを末永く宜しくお願い致します。

2008.09.06 THE SUPER EXPRESS since 1964 管理人 YOS



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