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 10月01日未明に日本車輌豊川製作所から豊橋港まで陸送されたいつもと違うデザインのN700系。JR西日本とJR九州が既存のN700系をベースに共同開発した車両で、公式発表にもある通り2011年春の九州新幹線鹿児島ルート全線開業に合わせて営業運転を開始する予定になっています。編成名は「S1」、番台区分はN700系7000番台ですが、その位置付けは量産先行試作車両のようですね。いよいよ山陽・九州直通運転に向けた動きも本格的になってきたというところでしょうか。
 さてそんなS1編成ですが、博多総車へ搬入された後は早急に編成の組成が行われました。2008年10月14日には早くも報道陣にその全貌が公開され、注目を浴びたのは記憶に新しいことかと思います。その後、2008年10月24日には待望の公式試運転が博多〜新山口間にて行われました。
当日は博総車を出庫後、新山口〜新下関間を2往復して再び博総車へ戻るという試運転行路。予てから第一号編成の公式試運転を見届けたいと願っていた私にとって、それは絶好の機会でした。さらに、その2日後には博総車一般公開と他にもイベントが盛り沢山。こうなったら、もうこの山陽幹鉄秋祭りに参加せずにはいられませんでした。
 今回のこの遠征旅行記も『臨戦編』、『奮闘編』、『苦戦編』、『探訪編』、『共演編』から成る五部構成で、見応えもたっぷりかと思いますので是非とも最後までご覧下さいね。

 では、まず最初は24日前半分の撮影日記に当たる『臨戦編』からです。

*************************** 電車運用 ***************************
 10/24
 博多総車  S01  8960A - 8961A - 8962A - 8963A - 8964A - 8965A
************************* 電車運用 終 ***************************

24-1.59A(Z14編成): 名古屋06時50分発→新山口09時34分着
 始発電車に乗って名古屋駅へ。数時間後にはS1編成に逢えるかと思うととても待ち遠しかったですね。ただ、天気は生憎の雨模様…(汗)。とはいえ、予報では西に赴けば回復するとのことだったため、それを信じて西へと向かいました。
いつもは57Aに乗るのですが、今回は余裕をもって59Aを選択。入線風景を撮影して車内へと乗り込みます。発車時は車内放送を録音。その後はゆったりと寛いで2時間半強のN700系の旅を満喫していたかな。
 そういえば、この59Aは徳山にて新大阪始発の629Aを追い抜きます。0系引退を目前に控えた今、最新のN700系と並ぶ姿も間もなく見納め。だとすれば、そうなる前に可能な限り沢山彼らの共演を押さえておきたいものですね。
*** 車内放送 ***
 ・ 59A 名古屋発車
 ・ 59A 新山口到着
24-2.629A(R68編成): 新山口09時41分発→新下関10時03分着
 59Aを新山口で下車すると、次は後続の629Aに乗り換えて新下関へ。久しぶりの0系乗車です。08年春のダイヤ改正後は朝夕の運用が主体となってしまったため、なかなか乗る機会を作れませんでした。今回は新山口から新下関までの2区間でしたが、余命幾許もない0系へ乗れた有難味というのはやはり大きかったです。
24-3.Q3編成との再会
 629Aを新下関で下車すると、いよいよ決戦の時。でも、その前に思わぬ車両がお出迎えしてくれました。…今となっては貴重な4両編成の0系Q3編成のお出ましです。このQ3編成は新下関駅に隣接しているJR西日本乗務員訓練センターで教習車として使われている編成。8年前の2000年に車籍が抹消されているので、現在本線を自走することは出来ません。08年03月に九州に遠征した際にも在来線の車内から見届けていますが、その時は車両の惨憺たる状態からもう動いていないのかとばかり思っていました。だからこそ今回こうして動いている姿を無事に見届けることが出来たのは、遠方から訪れた私にとっては非常にありがたく感じます。
 ただ、近くで見れば見る程車両の傷みは益々悲惨に見えましたね(汗)。当に『生きる屍』状態の外見。色褪せや水垢による汚れが目立ち、何だか可哀想な気もしました。0系引退後、果たしていつまであの場所に居続けてくれるのか気になるところです。

24-4.決戦の舞台、新下関
 Q3編成の訓練運転の様子を暫しの間見入っていると、あっという間に決戦の時がやって来てしまいました。いよいよここからが本番。最初に狙うのは博総車から上って来る8960Aです。停車を綺麗に撮るならばこの8960Aしかないということでたので、気合いを入れて撮影に挑みます。…11時09分に回送電車到着の案内放送が上りホームへ入電すると、博多側からS1編成がやって来ます。緊張のひととき。
 結果は、無事成功しました。これで一安心です。尚、入線時の様子は動画でも撮影しましたので、そちらの方も是非ご覧下さいね。
 入線後は約15分の停車時間の間に海側の様子を撮影しに出撃します。初の本線走行だけあって車体はまだ汚れ1つない状態だったため、何とも新鮮な気分になりました。でも、やはり15分というのはあっという間。まだまだ撮影し足りないうちにもう発車時間です。そして、ここでちょっとした嬉しい出来事が起こりました。発車時に偶然にもS1編成と0系Q3編成の並びを撮ることが出来たのです。一旦地上へと引っ込んでいった同編成が再び新幹線ホームへと上がって来てくれたことで実現した今回の並び。こういった形でS1編成と0系の並びを撮ることになろうとは思ってもいなかったので、非常に嬉しい気持ちになりました。
 また、先日はまだありませんでしたが、今後は各種試験を行うために様々な測定装置が車両に取り付けられることと思います。昨今のV3編成のようにパンタグラフが怪しく照らされていたり、車外に配線が伸びていたりという光景も直に見られるのではないかな。Z0編成のように短期間に様々な箇所へと手が加えられていくかもしれないので、益々目が離せませんね。私もまた機会を見つけて撮影しに行きたいものです。


 ↑ 6枚とも、8960A
 さて、8960Aの発車を見届けると、折り返しの8961Aが戻って来るまでは暫しの休憩タイム。ここで昼御飯を済ませ、午後の戦いに備えます。…ただ、ゆっくりと昼御飯を食べていると8961Aの入線時間までもう5分を切っているではないですか(焦)。これには焦りました。この状況で撮り逃がすとか格好が悪過ぎますからね(汗)。かくして8961Aの入線は駆け込みで撮影する羽目になったのですが、幸いにも何とか間に合って良い感じに撮れたので満足しています。
 今度は新下関にて折り返しのため、S1編成は下2番線へと入線。それを撮影するとすぐさま私も下りホームへと向かいます。8961A-8962Aは新下関にて1時間20分程の停車時間があったため、ゆっくりと撮影することが出来ました。ただ、8962Aを厚狭へと先回りして迎え撃つには648Aに乗車する必要があったため、実際は正味40分ほどの時間で頑張って撮影していたかな。
 下2番線に到着したS1編成は暫くしてパンタグラフを降下。すると、試運転クルーが脚立を使って屋上へ上がり、集電部の点検が始まりました。これには驚きましたね。駅でこの光景を見たのは初めてだったので尚更です。
屋上点検の様子を撮影した後は車内や連結部分を記録。さらに、駅標が入るような構図や、0系充当の639Aとの並びを撮影したり…と本当に密度の濃いひと時でした。


 ↑ 7枚とも、8961A


 


 
 こうして8962Aを隅々まで記録すると、次は先述の通り648Aに乗車して一足先に厚狭へと向かいます。



 
648Aを厚狭で下車すると、続いては本線を疾走するS1編成を捕獲。最後は新山口に行ってN700系Z編成との並びを撮り…とまだまだ24日は後半も密度の濃い1日でした。そんな24日の後半の活動を記したのが次の『奮闘編』ですので、そちらの方も引き続いてご覧下さい。

*** 臨戦編 終 ***



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